当施設では、がん免疫細胞治療や幹細胞治療などの再生医療、さらに遺伝子検査を活用した先制医療など、保険診療の枠にとらわれない新しい医療のかたちを追求しています。私たちは、身体の状態だけでなく、その人自身の背景や人生を理解しようとする視点を大切にしながら、個々のアイデンティティに基づいた医療ソリューションの開発と実装を目指しています。
国内外の大学・研究機関・バイオベンチャーとの連携を通じて、がん治療や幹細胞治療の分野で情報を蓄え、エビデンスを構築しながら、科学的根拠に基づいた医療の可能性を広げています。
患者様お一人おひとりに寄り添う医療を目指して
医療は、単に病気や症状に対処するだけのものではありません。私たちは、患者様お一人おひとりの身体の状態だけでなく、その方の価値観や生き方、人生の背景までを理解し、寄り添う医療のあり方を大切にしています。
まずは、保険診療における標準治療を適切に受けることが、治療の土台として非常に重要です。そのうえで、ご自身の病状や治療歴に応じて、どのような医療の選択肢があるのかを知り、判断のタイミングを見極めることが、将来の選択肢や納得感にもつながっていきます。
当施設では、再生医療や先制医療といったアプローチを通じて、個々のご状況に応じた柔軟な選択肢をご提案できるよう努めています。
患者様がご自身にとって最善と感じられる医療を選び取れるように、私たちは医療の“可能性”と“意味”を丁寧に伝えることを大切にしています。
がん治療・幹細胞治療・先制医療の実践
当施設では、「がん治療」「幹細胞治療」「先制医療・検査」のそれぞれにおいて、エビデンスの収集と情報提供に取り組みながら、患者様にとっての新たな選択肢を開いていく医療を実践しています。
疾患の治療にとどまらず、加齢による不調の改善や将来的なリスクの予測と対応など、人生のさまざまなフェーズに応じた医療のかたちを追求しています。
がん治療
がんの再発や進行に深く関わる免疫の仕組みに着目し、樹状細胞ワクチン療法を中心に研究・臨床応用を進めています。
大学病院との共同研究や臨床試験にも参画し、個別化されたがん治療の可能性を広げています。
幹細胞治療
加齢に伴う動脈硬化や関節痛、身体機能の低下（フレイル）といった症状に対して、脂肪由来幹細胞などを用いた再生医療を提供しています。
治療選択肢が限られるケースや、生活の質（QOL）の維持・改善を目的とする方に向けて、新たな可能性を模索する医療に取り組んでいます。
先制医療・検査
将来的な疾患リスクを早期に把握し、予防や早期対応につなげる先制医療の実践にも力を入れています。
遺伝子情報を活用した各種検査を通じて、予防から治療までを支える医療ソリューションを提供し、個々の体質や傾向に基づいた健康戦略の立案を支援しています。
予防医療としての血液浄化療法
アフェレシス（血液浄化療法）は、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪、炎症物質、ウイルスなどの原因物質を、特殊なろ過膜を用いて分離・除去し、浄化した血液を体内に戻す治療法です。もともとは大学病院を中心に、潰瘍性大腸炎、閉塞性動脈硬化症、家族性高脂血症などを対象とした保険適用治療として発展してきた経緯があります。
当施設ではこのアフェレシス技術を、老化や慢性炎症に関連する物質の除去など、予防医療の領域への応用に取り組んできました。検証と準備期間を経て、2011年より治療提供を開始し、以降も安全性と有効性に関する独自の基準のもと、継続的な改善を重ねています。
現在は、東京ミッドタウンクリニックの「エグゼクティブ医療サービス」において、主に「標準治療では十分な効果が得られにくい生活習慣病」に対する治療選択肢の一つとして、自由診療にて予防血液浄化療法をご提供しています。
国際連携と医療ツーリズムの取り組み
当施設では、日本国内にとどまらず、世界各国からの患者様への先端医療の提供や、国際的な医療ネットワークの構築にも積極的に取り組んでいます。
外部の医療機関との連携はもちろん、国際的な医療支援を行う企業との協働も推進しており、入国までの準備やスケジュール調整、煩雑な手続き対応、医療情報の管理など、提携企業のサポートのもとでスムーズな受け入れ体制の整備に努めています。 高度な日本の医療サービスを、必要とする世界中の患者様に届ける。私たちは、国境を越えてつながる“ボーダレスな医療”の実現を目指しています。
そして2024年には、グループ会社のリゾートトラスト株式会社と三菱商事株式会社を母体とした合弁会社「株式会社Noage International」を設立。日本の健康長寿を支える高精度な検診システムと再生医療を軸に、国際的な医療ツーリズム事業を展開しています。
