
東京慈恵会医科大学との共同研究により、外科手術が不可能と判断された進行膵臓がん患者様を対象とした「WT1樹状細胞ワクチンを併用した標準化学療法」において、「治療奏効率70%・病勢制御率100%」という成果が報告されました。
これまで、膵臓がんの周囲は免疫の働きが弱まり、がんが進行しやすい環境にあるとされていましたが、本研究の免疫化学療法によって、免疫が活性化された状態へと変化している可能性が示唆されています。
大学病院との共同研究
当施設が作製に協力した「WT1樹状細胞ワクチン」を用いた東京慈恵会医科大学との共同臨床研究で、外科手術が不可能とされた進行膵臓がん患者様を対象に「WT1樹状細胞ワクチンを併用した標準化学療法」が実施されました。その結果、「治療奏効率70%、病勢制御率100%」という成果が報告されています。
治療後、手術が可能となった患者様の膵臓には、抗腫瘍免疫が活性化された痕跡が見られるなど、免疫療法の効果が示唆される知見も得られています。
樹状細胞ワクチン療法について
当施設が提供する「樹状細胞ワクチン療法」は、患者様ご自身の細胞を使い、がんと闘う力(免疫)を高めることを狙う免疫細胞療法です。化学療法などと併用することで、相乗効果が期待されます。
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治療の対象となる方
当施設では、現在の治療状況やお身体の状態に合わせて、それぞれの患者様にとって「いま必要な治療」を一緒に考え、ご提案しています。
早期がん、経過観察中の方には、標準治療を支える併用療法や、再発予防を目的とした治療をご案内しています。
早期がん・経過観察中の方
遺伝子情報に基づく「オーダーメイド治療」など、新たな選択肢を一緒に探っていきます。
再発転移・進行がんの方
治療の流れ
まずはご相談ください。患者様のこれまでの治療経過や、今後のご希望について、医師が資料をもとに丁寧にお伺いします。
各種検査、アフェレーシス(成分採血)、治療(ワクチン投与)という流れで治療を行います。
治療の流れ