免疫細胞を用いた再生医療唾液腺がんの治療

唾液腺がんイメージ

唾液腺がんは、唾液をつくる組織「唾液腺」に発生するがんで、耳下腺・顎下腺・舌下腺などにできることが多く、発生部位によって分類されます。

初期症状は、痛みのない腫れやしこりです。進行すると、顔面神経の麻痺やしびれ、痛み、飲み込みにくさなどの症状があらわれることがあります。がんの性質によって、進行のスピードや転移のしやすさには差があります。

治療の基本は手術で、がんのある唾液腺を切除する手術に加え、必要に応じて顔面神経や周囲組織の切除、術後の放射線治療などが検討されます。耳下腺がんの場合、麻痺がなければ顔面神経をできる限り温存する方針ですが、がんの広がり方によっては切除が必要となることもあります。進行度によっては、化学療法や免疫療法を組み合わせた治療が行われることもあります。

当施設では、患者様のご状態や治療歴に応じて、標準治療と合わせて、治療効果の向上や副作用を抑えることを目的とした免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の活用をご提案しています。再発予防や治療効果の向上を目指し、身体への負担を抑えた治療の選択肢をご提供しています。

樹状細胞ワクチン療法について

当施設が提供する「樹状細胞ワクチン療法」は、患者様ご自身の細胞を使い、がんと闘う力(免疫)を高めることを狙う免疫細胞療法です。化学療法などと併用することで、相乗効果が期待されます。
樹状細胞ワクチン療法を見る

治療の対象となる方

当施設では、現在の治療状況やお身体の状態に合わせて、それぞれの患者様にとって「いま必要な治療」を一緒に考え、ご提案しています。

早期がん、経過観察中の方には、標準治療を支える併用療法や、再発予防を目的とした治療をご案内しています。
早期がん・経過観察中の方

遺伝子情報に基づく「オーダーメイド治療」など、新たな選択肢を一緒に探っていきます。
再発転移・進行がんの方

治療の流れ

まずはご相談ください。患者様のこれまでの治療経過や、今後のご希望について、医師が資料をもとに丁寧にお伺いします。
各種検査、アフェレーシス(成分採血)、治療(ワクチン投与)という流れで治療を行います。
治療の流れ