体がもつ“免疫の力”を利用したがん治療
がん免疫療法とは、ヒトの体がもつ免疫の力を利用して、がんを治療する方法です。
がん免疫療法は、利用する免疫細胞等によりさまざまなものがありますが、大きく分けると「アクセルを踏むように免疫細胞の攻撃力を強化する治療」と「ブレーキのかかった免疫を回復する治療」の2タイプがあります。
免疫機能のバランス


免疫のブレーキがききすぎると「がん」などの病気を発症


免疫のブレーキがきかずアクセルが強すぎると「自己免疫疾患」になる
当施設が考える免疫の役割

当施設が考える免疫の役割
●役割①:がん治療を支える土台
がん治療を「木」に例えると、免疫のちからは「木の根っこ」のようなものです。がん治療の根幹を支える土台ともいえる役割を果たしています。
●役割②:がん治療の効果をサポート
土台である根っこ(免疫)を強化することで、木(がん治療)は本来以上の力を発揮することができます。
免疫細胞と再生医療
がん免疫療法は、利用する免疫細胞等によりさまざまなものがありますが、その中で、患者様ご本人の細胞を体外で培養し治療に活用するものは、「再生医療」にあたります。
再生医療の提供にあたっては、再生医療等安全性確保法※の定めにより、厚生労働省への届出が義務付けられています。
がん免疫療法をご検討の際は、治療提供機関の届出の有無を必ずご確認ください。提供機関は、下記より確認できます。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000079192.pdf
当施設のがん免疫療法

当施設では、患者様ご自身から取り出した「樹状細胞(免疫細胞の1つ)」を利用した「樹状細胞ワクチン療法」をご提供しています。
がん治療における免疫療法の効果
当施設が提供する樹状細胞ワクチン療法をはじめ、自由診療として行われているがん免疫療法の治療効果については、現時点において標準治療に匹敵するほどのデータ(科学的根拠)は集まっておりません。
しかし、当施設をはじめ、国内外で多くの臨床研究が行われ、学術論文も多数発表されており、期待できるデータが集まりつつあります。
当施設の臨床研究実績
東京慈恵会医科大学との共同研究により、外科手術が不可能と判断された進行膵臓がん患者様を対象とした「WT1樹状細胞ワクチンを併用した標準化学療法」において、「治療奏効率70%・病勢制御率100%※」という成果が報告されました。