免疫細胞を用いた再生医療骨肉腫の治療

骨肉腫イメージ

骨肉腫は、骨に発生する代表的な悪性腫瘍(骨のがん)で、若年層に多くみられる稀少がんです。特に10~20歳代に好発しますが、40歳以上でも一定の割合を占めています。発症初期は、骨の痛みや腫れ、時に病的骨折として症状が現れることがあります。

治療の基本は、手術による腫瘍の切除と化学療法の併用です。近年は医療技術の進歩により、手足を切断せずに温存できるケースも増えてきました。一方、肺などへの転移リスクも高いため、早期発見と全身的な治療計画が重要です。

初診時に遠隔転移が認められる場合や、治療後に再発・転移を生じた場合は、予後が厳しい傾向にあります。そのため、治療が終了した後も定期的な通院を継続し、再発や転移がないかを確認していくことが重要です。早期の変化を見逃さず、必要に応じて追加の治療につなげることで、再発や進行を防ぎながら、より良い経過を目指していきます。

当施設では、患者様の治療歴やお体の状態に応じて、再発予防や治療効果の向上を目的とした免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)をご提案しています。副作用を抑えつつ、がんと向き合う力を高める治療として、まずはご相談ください。

樹状細胞ワクチン療法について

当施設が提供する「樹状細胞ワクチン療法」は、患者様ご自身の細胞を使い、がんと闘う力(免疫)を高めることを狙う免疫細胞療法です。化学療法などと併用することで、相乗効果が期待されます。
樹状細胞ワクチン療法を見る

治療の対象となる方

当施設では、現在の治療状況やお身体の状態に合わせて、それぞれの患者様にとって「いま必要な治療」を一緒に考え、ご提案しています。

早期がん、経過観察中の方には、標準治療を支える併用療法や、再発予防を目的とした治療をご案内しています。
早期がん・経過観察中の方

遺伝子情報に基づく「オーダーメイド治療」など、新たな選択肢を一緒に探っていきます。
再発転移・進行がんの方

治療の流れ

まずはご相談ください。患者様のこれまでの治療経過や、今後のご希望について、医師が資料をもとに丁寧にお伺いします。
各種検査、アフェレーシス(成分採血)、治療(ワクチン投与)という流れで治療を行います。
治療の流れ