免疫細胞を用いた再生医療がんと免疫の関係

異物から体を守る「免疫システム」

免疫の役割は、体外から侵入した細菌・ウイルスなどの病原体や、体内で発生した異常細胞(がん細胞など)のように、自分ではないものを見つけ、異物として駆除して体を守るシステムです。

免疫には、大分するともともと体に備わっている「自然免疫」と、後天的に備わった「獲得免疫」があり、二段構えで体を守っています。

免疫システムの働きの図 免疫システムの働きの図

がんの発生と免疫の関係

がんの発生と免疫の関係の図
からだと免疫のしくみ(日本実業出版)参考

がん細胞は、生活習慣などさまざまな影響で、正常な細胞の遺伝子に傷がつくことで発生します。人間の体は損傷した細胞を修復する機能を持っていますが、この修復が追いつかなくなることで、がん細胞が増殖し、蓄積して塊(組織)になります。

たとえ体内でがん細胞が発生しても、免疫の力が優位であれば、がん細胞の増殖を抑えることができます。
しかし、加齢などの影響により免疫力が低下し、がん細胞との力関係が逆転するとがん細胞の増殖を抑えられなくなり、がん発症のリスクが高まります。