
咽頭がんは、鼻の奥から食道につながる「咽頭」に発生するがんで、上咽頭・中咽頭・下咽頭の3つに分類されます。発生部位によって症状や治療法が異なり、初期には自覚症状が出にくいのが特徴です。
上咽頭がんは、鼻の奥にある上咽頭にできるがんで、早期には症状が乏しいものの、頸部リンパ節への転移によって「首のしこり」として現れることがあります。放射線治療や化学療法が効きやすいがんとされ、病期にかかわらずこれらを中心とした治療が行われます。
中咽頭がんは、口の奥(扁桃や軟口蓋など)に発生するがんで、飲み込みにくさや喉の違和感が症状として現れます。治療では、発声や嚥下(飲み込み)などの機能温存を重視し、早期であれば放射線治療や手術で根治が可能です。
下咽頭がんは、喉の奥、食道に近い部分にできるがんで、声のかすれや喉の詰まり感が生じることがあります。進行が速く、喉頭を含む大きな手術(下咽頭喉頭全摘術)が必要になることもあります。早期であれば、内視鏡下切除や放射線治療、化学療法による治療が可能です。
当施設では、患者様の治療歴やご状態に応じて、標準治療と併用可能な免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)をご提案しています。副作用を抑えながら、治療効果の向上や再発予防を目指します。
樹状細胞ワクチン療法について
当施設が提供する「樹状細胞ワクチン療法」は、患者様ご自身の細胞を使い、がんと闘う力(免疫)を高めることを狙う免疫細胞療法です。化学療法などと併用することで、相乗効果が期待されます。
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治療の対象となる方
当施設では、現在の治療状況やお身体の状態に合わせて、それぞれの患者様にとって「いま必要な治療」を一緒に考え、ご提案しています。
早期がん、経過観察中の方には、標準治療を支える併用療法や、再発予防を目的とした治療をご案内しています。
早期がん・経過観察中の方
遺伝子情報に基づく「オーダーメイド治療」など、新たな選択肢を一緒に探っていきます。
再発転移・進行がんの方
治療の流れ
まずはご相談ください。患者様のこれまでの治療経過や、今後のご希望について、医師が資料をもとに丁寧にお伺いします。
各種検査、アフェレーシス(成分採血)、治療(ワクチン投与)という流れで治療を行います。
治療の流れ